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免責許可の決定がないと借金はなくならない

借金をなくすには破産手続開始の決定だけでなく免責許可の決定を得る必要がある

債務者が破産手続開始の申立をする主な理由は、借金をなくすためです。
しかし、破産手続開始の決定がなされたとしても、借金の返済義務がなくなるわけではありません。
破産手続開始の決定は、あくまで債務者が支払不能の状態にあり、破産者とする裁判所が決定したにすぎないのです。
したがって、債務者が借金をなくすには、さらに免責許可の決定をえて、それが確定しなければなりません。
免責許可の決定・確定は以下の手順でなされます。
① 免責許可の申立(※債務者が申し立てる場合は、破産手続開始の申立により免責許可の申立もしたとみなされるので不要)
② 破産債権者の意見申述、裁判所による調査
③ 免責許可の決定
④ 免責許可の確定
⑤ 借金からの解放、復権(公私の資格制限が解かれる)

免責許可の申立のポイント

① 債務者が破産手続開始の申立をした場合には、原則として、この時に免責許可の申立があったものとみなされますので、免責許可の申立をする必要はありません。
② ①以外の場合(債権者による破産手続開始の申立、債務者による破産手続開始の申立で申立の際に免責許可の申立を同時にしないとした場合)には、個人である債務者は、破産手続開始の申立があった日から破産手続開始の決定が確定した日以後一月を経過する日までの問に、破産裁判所に対して免責許可の申立をしなければなりません。
③ 免責許可の中立をするには債権者名簿の提出が必要ですが、債務者による破産手続開始の申立で免責許可の申立をしたものとみなされる場合には、申立の際に提出した債権者一覧表が債権者名簿とみなされます。
④ 免責には、不許可事由があり、この事由に該当すると通常、免責は認められません。これは破産法二五二条に規定されています。
⑤ 免責許可申立の後、裁判所は破産管財人に免責についての調査および報告をさせ、破産管財人および破産債権者に意見を述べることができる期間を定めて意見を聞きます。必要があれば破産者を審尋し、資料の提出を求めたりします。
⑥ その後、裁判所は、免責の許可あるいは不許可の決定をします。免責不許可の場合は即時報告ができます。

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免責は不許可事由がなければ認められる

免責不許可事由とは

裁判所は、調査の結果、破産者に免責不許町事由がなければ免責許可の決定をしなければなりません。
破産法二五二条は免責許可の決定の要件等(免責不許可事由)について定めています。
①債権者を害する日的で、破産財団に属し、又は属すべき財産の隠匿、損壊、債権者に不利益な処分その他の破産財団の価値を不当に減少させる行為をしたこと。
②破産手続の開始を遅延させる日的で、著しく不利益な条件で債務を負担し、又は信用取引により商品を買い入れてこれを著しく不利益な条件で処分したこと。
③特定の債権者に対する債務について、当該債権者に特別の利益を与える日的又は他の債権者を害する日的で、担保の供与又は債務の消滅に関する行為であって、債務者の義務に属せず、又はその方法若しくは時期が債務者の義務に属しないものをしたこと。
④浪費又は賭博その他の射こう行為で著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したこと。
⑤破産手続開始の中立があった日の一年前の日から破産手続開始の決定があった日までの間に、破産手続開始の原因となる事実があることを知りながら、当該事実がないと信じさせるため、詐術を用いて信用取引により財産を取得したこと。
⑥業務及び財産の状況に関する帳簿、書類その他の物件を隠滅し、偽装し、又は変造したこと。
⑦虚偽の債権者名簿を提出したこと。
⑧破産手続において裁判所が行う調査において、説明を拒み、又は虚偽の説明をしたこと。
⑨不正の手段により、破産管財人、保全管理人、破産管財人代理又は保全管理人代理の職務を妨害したこと。
⑩免責許可の決定が確定した日から七年以内に免責許可の申立があったこと。給与所得者等再生での再生計画が遂行された場合で、当該再生計画認可決定の確定から七年以内の申立、など。
⑪破産者の説明義務(四〇条一項)、破産者の重要財産開示義務(四一条)、又は免責調査についての協力義務(二五〇条二項)、その他この法律に定める義務に違反したこと。
ただし、こうした免責不許可事由に該当する場合であっても、裁判所は、破産手続開始の決定に至った経緯その他一切の事情を考慮して免責を許可することができます。

免責が不許可だと

ほとんどの場合、免責許可の決定がなされていますが、もし、免責が不許可になれば、破産者であるだけでなく、借金も残ります。
この場合、免責不許可に対する抗告を高等裁判所にすることができます。
また、弁護士に頼んで、任意整理をしてもらい、借金がなくなれば裁判所に申し立てて復権の決定をしてもらう方法があります。
免責不許可事由がなければ、当然、免責されます。

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